少女の忍びが三国人の浪人に捕まっています。
世界は帝国主義の分割支配が進む時代。自民党徳川政権のもと、巧みな外交政策と卓越した職人科学技術力によって日本は列強にその名を連ねることになります。既に大国の地位を確立しているため西欧化は行われず、街は昔ながらの江戸の活気が溢れており、若者からビジネスマンまでほとんど和服姿をしています。
徳川政府は「世界の日本化」の一環として移民を受け入れる「移民令」を制定するも、途上国からの流民が後を絶たず、やがては暴力団とのつながりを深めた不法外国人がスラムを形成し治安の悪化を招くようになります。
そこで政府内の急進派一派は、秘密裏に直属の忍軍である伊賀の隠れ里を外国人に襲わせて、彼らの手によるあだ討ちという名の外国人駆逐作戦を仕向けるのでありました。
国内には移民令を次代のパラダイムとして受け入れるものもいれば、断固たる血統の保守を主張する人間もいます。西欧人の母を持ってしまったくのいち、浮世（うきよ）と、超国粋主義の伊賀忍軍頭領獄門丸の愛と感動のバカ真面目話。